2021/12/26 3:30
トリガーポイントとは
トリガーポイントという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
トリガーとは引き金という意味で、
遠隔部に痛みを出現させるという事から名付けられたようです。
耳慣れないので特別な物のように思うかもしれませんが、
腰痛、肩こり、坐骨神経痛、膝痛などは
実はほとんどがこのトリガーポイントによるもので、
実際には大変身近なものです。
しかし、現代医学では最近まで注目されておらず、
このトリガーポイントによる痛みに様々な病名を付け、薬・注射・手術などの対処をしてきました。
私達の体の全身には筋肉が存在し、
その筋肉は骨に付着しており、
筋肉を収縮させることで骨を動かし運動しています。
したがって一日中筋肉は収縮されていますが、
骨と筋肉では材質が異なるため継ぎ目(筋骨接合部と呼びます)
では筋肉が収縮するたびに機械的なストレスがかかっています。
姿勢を維持するための
静的・持続的な筋収縮、
スポーツや仕事などでの繰り返し動作などで、
特定の筋肉の付着部には常に刺激が加わっているのです。
中高年になれば長年の刺激が積み重なってきます。
あるいは若くてもデスクワークやスポーツなどで過度の負荷が積み重なると、
付着部に存在する「受容器」
という細胞が刺激され興奮し、傷んできます。(感作と呼びます)
この感作された受容器をトリガーポイントと呼んでいます。
トリガーポイントと関連痛
このトリガーポイントが腰痛や坐骨神経痛、
関節痛など様々な運動器の痛みを引き起こしています。
それらが椎間板ヘルニア、
変形性関節症などと名前が付き、
薬や注射、手術などの対処を受けていることが大変多いのです。
また前述したように、メカニズムは不明ですが、
トリガーポイントは遠隔部に痛みを放散させる事がしばしばあります。
生理食塩水を筋肉内に注入すると、遠隔部に痛みが出現することなどで、
この現象は確認されています。
この現象を「関連痛」と呼びます。
運動器の痛みの半分程度で関連痛が生じているために、
トリガーポイントを治療しようとしても、
治療部位を正確に同定することができないことが多いのです。
正しく責任トリガーポイントを特定するには、
解剖学的に悪くなりやすいところを熟知し、
正確に触察するための訓練、刺激するための技術が必要です。
また、患者が痛みを自覚するところが原因とは限らないので、
痛くなる動作や姿勢の分析も必要です。
自身で治療できたら困らないのに
そうじゃなから困りますね。
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